映画のページ
ネタばれも含みますので、映画一覧(目次)から鑑賞後にお読みください。
HP管理者の視点からアルコール関連テーマ指数★~★★★
※★マークの数は作品の評価、おすすめ指数ではありません。
目次
男が女を愛する時 ★★★
● 1994年 アメリカ
崩壊寸前にまで追い込まれながらも、必死に愛を守ろうとする夫婦の姿を描いた、ラブ・ストーリー。
主演 アンディ・ガルシア/メグ・ライアン
メグ・ライアンがアルコール依存症を熱演。アルコール依存症の進行、家族の葛藤が描かれています。
日本とはまた違う、自助グループの雰囲気や更生施設などの場面が登場します。
酒を止めようとするが出来ない時・突拍子な行動・不安定に為るさま・離脱の苦しみ・子供の怯え・自助グループでの共感・
見どころありすぎ必見です!!
よくこの映画の紹介などで、夫が仕事で家を留守にしがちの寂しさを紛らわそうと酒に頼り始めアルコール依存症に…とあります。
夫の留守が寂しいのではなく、元々心の底に寂しさや悲しさがある人が、きっかけがありアルコール依存症になっているのですよ。
重要場面
主人公(メグライアン)の父親はアルコールの問題者、母からの愛情不足、その説明が何場面かあります。
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<失われた週末 ★★★
● 1945年 アメリカ
1945年度アカデミー賞、作品賞、監督賞、主演男優賞ほか受賞!人間の苦悩と葛藤を浮き彫りにした名匠ビリー・ワイルダーの代表作。
主演 レイ・ミランド/ジェーン・ワイマン
ひとりのアル中の苦悩を真っ向から描き当時はセンセーショナルだった模様。
白黒映画になれていないせいか、序盤は中々集中できないが、さすが名作だけあって徐々に映画の世界に引き込まれました。
アルコールを飲むシーンの連続です。そして、酒場のシーンの連続です。(飲みに出歩いていたころを思い出しました(ー_ー)!!)
主役のアルコール依存役の俳優さんが益々、酒におぼれていきます。この度胆を貫く演技が評価されての主演男優賞です。
まさに、飲酒欲求を通り越し飲酒渇望!!
まさに、これぞ依存症末期です。
アルコール依存症のリアルな恐怖感ありです。
はい。怖いです。エタノール ナメタラ アカン
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おとうと ★★
● 2010年 日本
お姉ちゃん、おおきにー
日本中が笑って涙した、豪華キャスト共演、山田洋次監督作品!!
東京でつましく暮らす姉の前に現れたのは、どうしようもない厄介者だけれど笑顔をくれる弟―。
家族の絆と人間模様が、笑いと涙を織り交ぜながら描かれる感動作。
主演 吉永小百合/笑福亭鶴瓶/蒼井優/加瀬亮
姪の結婚式にて今日は一滴も飲まないと約束するが、酒を目の前にした鉄郎(笑福亭鶴瓶)は我慢できず、酔っ払って大騒ぎ、披露宴を台無しにしてしまうところからのストーリー展開です。
ブラックアウトを繰り返しおこしてしまい、翌日に「また、やってしまったー!!」と反省するも…
反省するなら飲酒しなくては、いいのにと思うのですが…
アルコール依存症はまた飲酒してしまうんですね(ー_ー)!!
記憶にない部分の掘り起しがアルコール依存症の回復には必要になってきます。
事実を受け止めて断酒につなげる。
日本人ならホームドラマで涙でしょ。なぜか心が温まる映画でした。
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28DAYS ★★★
● 2000年 アメリカ
アルコールに溺れるジャーナリストの女性が、アルコール、ドラッグ中毒を治療するリハビリセンターで過ごす28日間を追った、サンドラ・ブロック主演で贈る感動のヒューマン・ドラマ。
主演 サンドラ・ブロック/スティーブ・ブセミ/ ヴィゴ・モーテンセン/ドミニク・ウエスト
アルコール、ドラッグ中毒を治療するリハビリセンターでの28日間にて、グエン(サンドラ・ブロック)はさまざまな過去を持つ仲間達に出会い、人生の素晴らしさをみいだしていく。
序盤に回復施設にてアルコール依存症者にあるー否認ーの場面
「わたしはアルコールを自制できる!コントロールできるわ!」 でました否認(*_*)
後に飲み方の異常に気づきがあり回復へ…
回復へのステップが共感できました。
離脱症状のときの手の震え、不安定な状態なども女優サンドラ・ブロック見事!!
(断酒を継続でき過去が薄れてきた私に、今一度あの恐怖を思い出させていただきました。ありがとうサンドラ)
リハビリセンターが舞台の軸なので回復の過程を丁寧に演出していますよ。
※傍からみても享楽的生活を送っていたグエンだが
大酒飲みの母親がアル中で亡くなり親戚に預けられて育ったつらい過去 AC
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リービング・ラスベガス ★★★
● 1995年 アメリカ
95年のアカデミー主演男優賞を始め、各賞を総なめにしたニコラス・ケイジ主演の大人の恋愛映画。
主演 ニコラス・ケイジ/エリザベス・シュー
大都会ラスベガスで出会ったアルコール依存性の男と娼婦の束の間の恋を描いた、異色のラブ・ストーリー。原作は自らもアルコール依存症で、映画化決定後に自殺した作家ジョン・オブライエンの同名の自伝的小説。
重度のアルコール依存症のために映画会社をクビになった脚本家ベン(ニコラス・ケイジ)は、ハリウッドでの生活を処分してラスベガスへ向かう。そこで死ぬまで酒を飲み続けようと決意する。
だがベンは街で出会った娼婦サラ(エリザベス・シュー)に何か惹かれるものを感じ、一夜を共にする。
ベンがサラへ酒を止めろといわない約束をして二人の生活が始まる。
アルコール依存症の男と娼婦の短くも激しい愛の姿。
結末は…飲み続けるということはアルコール依存症の方がみたら…きっと そうなるだろうね・・となります。
アルコールが体内からなくなり不安定になるさま、連続飲酒中のブラクックアウトによる奇行な言動。
酒を「命の水だ」というセリフには納得してしまうところもあります…
アルコール依存症と自覚して飲酒するときはそう思っていないとやりきれない。かなと。
孤独とさみしさ そして激しさが画面いっぱいにありました。
バックミュージックもアダルト! 内容の濃さもアダルト! ブラックコーヒーを飲みながら鑑賞していただきたい作品です。
ー学んだ事ー
自分を変えたいと思えた時。
その時に生まれた気持ちに行動を一致させる。
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酔いがさめたら、うちに帰ろう。 ★★★
● 2010年 日本
アルコール依存症をのり越えた戦場カメラマン鴨志田穣さんと別れた妻・西原理恵子さん。
家族の絆がつむぎだす“大きな愛の物語。
主演 浅野忠信/永作博美
共依存の関係は取り出されていないようにみえますが、じっくり鑑賞していると、所々に発見あり。
鴨志田さんのお父さんがアルコール依存症、そして、戦場カメラマンです。
キーワード 心の傷の世代間連鎖。 戦場での心の傷。
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きらきらひかる ★
● 1992年 日本
情緒不安定でアルコール依存症の妻、同性愛者の夫、そして夫の恋人の奇妙な三角関係を描いた、奇妙だけど純粋な愛情の物語。
主演 薬師丸ひろこ/豊川悦/筒井道隆
アルコール依存症がメインではないです。
複雑な恋愛話のなかに、もどかしさがある映画です。
この頃の薬師丸さんの演技は不思議ちゃん満載で魅力ありすぎです。
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アンジェラの灰 ★
● 1999年 アメリカ/アイルランド
原作はフランク・マコートが自らの子供時代の記憶を綴った物語『アンジェラの灰』でピューリッツァー賞とナショナルブックアウォードを受賞した。
その自叙伝小説をアラン・パーカーが見事に映画化した作品。
主演アラン・パーカー/エミリー・ワトソン/ロバート・カーライル/ジョー・ブリーン
2000年アカデミー賞最優秀音楽・作曲賞/2000年イギリス・アカデミー賞3部門(主演女優/撮影/美術)/ゴールデン・グローブ賞最優秀作曲賞ノミネート/2000年ロンドン映画批評家協会最優秀主演女優賞/2000年ラスヴェガス映画批評家協会最優秀作曲賞受賞
原作者の子供時代の物語を語ったもの。1920年代にニューヨークから祖国に戻り、極貧にもくじけずに日々を生きる少年の姿を描いたアイルランド移民の一家の運命の物語。
長男フランクの視点で展開されている。酒好きで仕事もままならなく失業保険まで酒代につぎ込んでしまう父、生活に苦悩する母。
一家にはいつも食べる物が無い。母がこっそり貧民救済所で僅かばかりの施しを受けて食い繋いでいる。その後、父が出奔してしまう。
重いテーマの中にユーモラスなエピソードがありに軽快な音楽で演出しています。
映画批評などでは、とんでもないだめ親父と絶賛せれている父ですが、失踪していまう少し前までは子供や奥さんとのコミニケーションがとてもあり微笑ましいとまで感じ、気が弱いながら精一杯に生きようとしていると思いました。
アルコール依存症がテーマの映画ではありませんが、アルコール問題は本人の心の中に問題があることが原因のひとつです。
酒好きで仕事をしない、仕事が続かない父。
映画では描かれていませんが、家族を捨て失踪していった父は飲酒を続けていくのか?その後の父はどのような人生を歩んだのでしょう興味深いところです。
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ばかもの ★★
● 2010年 日本
原作は芥川賞作家・絲山秋子の「ばかもの」
~一生忘れられない恋がある~
第20回日本映画批評家大賞・主演女優賞(内田有紀)受賞!
強気な年上の女性に冷たく捨てられた大学生の転落人生と、お互いに変わり果てた姿での再会。
取り返しのつかない喪失のなかで懸命に生きる、不器用な2人の姿を赤裸々かつ優しい眼差しで綴る。
主演 成宮寛貴/内田有紀
地元高崎の大学で気ままな生活を送る19歳のヒデ(成宮寛貴)近所のおでん屋で27歳の額子(内田有紀)初めて出会った二人の恋模様、そして10年越しの想い。
ある夜、額子はヒデに唐突に他の男との結婚を告げる。虚しさを紛らわすかのように、ヒデは酒に手を伸ばす。
大学卒業、就職、とヒデの環境は変り、飲酒量が増し、ブラックアウトが始まり、離脱症状、飲酒運転、孤立など、
アルコール依存症という病魔は徐々にエスカレートしていく。
ヒデの酒害問題にヒデの友人「周りの話に耳を傾けないのは、アルコール依存症の症状なんだぞ!」
ヒデの友人も次第にヒデと距離を置くようになる。
友人や家族に助言してもらっているうちに病院へ繋がるようにならないか!ばかもの!
はい、ばかものです。(ー_ー)!!
青年達の人生の挫折と成長を群馬の景色と共に..感情が揺さぶられます。
内田有紀が濡れ場シーン、大胆なセリフ、生き方を曲げられない額子を演じて魅力満載です。
今後女優活動の内田有紀には本命大注目です(^○^)
色々な想いを抱えて、一人の異性を想い続けているあなたへ
挫折を乗り越え自身の道を進みたいあなたへ
不器用なあなたへ
支えあっているあなたたちへ
映画のラストシーンのセリフ 「ばかもの」そこには愛がありました。
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酒とバラの日々 ★★★
● 1962年 アメリカ
アルコール依存症に陥る夫婦の姿をシリアスに描いた問題作。
主演 ジャック・レモン/リー・レミック/チャールズ・ビックフォード
アルコール依存症の恐ろしさを描いた映画としては1945年「失われた週末」と並んで評価の高い作品。
激務を紛らわせるため酒を飲むようになる宣伝会社の営業マンのジョー(ジャック・レモン)と夫と一緒に酒を口にするようになる夫人カーステン(リー・レミック)が
互いに影響しあい夫婦ともにアルコール依存症に陥ってしまう。夫婦の酒害ぶりは見ている方が息が詰まりそうなほど真に迫っていてお見事。
ジョーが酒害について気が付きはじめ夫婦が話合いをする場面にて「もっと(酒害について)早く気が付くべきだったロクデナシだ!!」
と言葉を吐き捨てます。
早く気が付く人は稀であります。この病気はある程度、病状が進行して何かを失わないと自覚できないんですよね。
ロクデナシと内省できたら、ここからが人生立て直しへシフトだー!!がんばれジョー!!と手に汗を握りました。
依存症と自覚できないカーステン、依存症と自覚し始めたジョー。その後 夫婦はどうなるのか?一筋縄では回復しない病気をどのように乗り越えていくのか?また、再飲酒になるのか?
がんばれジョー、!!立つんだジョー と眉を細めました。
たて 立つんだジョー!! はい。ボクシングの試合を至近距離で観戦している感じです。
ジョーが通いだしたアルコール自助グループでの司会者のスピーチ
「わたしは自分のためにいいます。わたしは飲みすぎると度をこす。泥酔する。」
わたしも飲酒欲求が出た時は、いやどんなときも..胸に手をあて 司会者のスピーチと同じように内省しよう。
だから、飲んではいけない。
夫婦や家族は無意識レベルで沢山の影響を受けています。夫婦で「酒とバラの日々」鑑賞してみてはどうでしょうか?
マイナスな行動を考え直すキッカケになるかも(*^_^*) マイナスな行動を言いあい喧嘩になるかも(*^_^*)
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アイ・アム・キューブリック! ★★
● 2005年 イギリス/フランス
キューブリック監督になりすました男の本当にあったウソのような話
セレブ系ゲイのお騒がせ詐欺師の物語。 アラン・コンウェイ(ジョン・マルコヴィッチ)とは?
日本では劇場未公開作品
主演 ジョン・マルコヴィッチ
1990年代ロンドンにてロンドン著名監督キューブリックを名乗る人物が現われて若い男性にスカウトを装い、映画の新作に参加しないかともちかける。
彼ら喜んだ人たちは彼に酒をおごり、ディナーの勘定を持ち、当座の金を都合する。
ウォッカと男が大好きなおじ様の、哀れを隠しセレブな生活。
アラン・コンウェイ(ジョン・マルコヴィッチ)化けの皮が剥がれるのは時間の問題?
ジョン・マルコヴィッチがアルコール依存で同性愛者の役!!
足先、手の先、表情がドハマりで観ている側が恥ずかしくなるぐらいに繊細でした。
コメディタッチでテンポよく詐欺を繰り返します。
悲しいおじ様は演技性パーソナリティ障害。
実話をもとにした映画
アランは詐欺事件を逃れて起訴を免れ自宅に戻り、1998年12月に心臓発作で死亡。その3ヶ月後にキューブリックも亡くなる。
すげー事件があったもんだ。
詐欺師の方は見ないで下さいね。騙し方の勉強になってしまいます)^o^(
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猟奇的な彼女 ★
● 2001年 韓国
2001年、夏に韓国で大ヒットしたラブコメディ。
主演 チョン・ジヒョン/チャ・テヒョン
39回 大鐘賞 主演女優賞/人気賞 チョン・ジヒョン
22回 青龍賞 新人男優賞 チャ・テヒョン
大学生のキョヌ(チャ・テヒョン)は、地下鉄の中でベロベロに酔っ払った彼女(チョン・ジヒョン)と出会う。
電車内で酔っぱらいの美女を介抱する。翌日、その女に呼び出されたキョヌだが、お礼を言われるどころかお酒により記憶がなく、何をしようとしたのかとキョヌに横暴な態度であった。
気弱な青年と狂暴だけど綺麗で純粋な女性が会うたびに恋におちていく。
彼女の運命の苦しみはなんであろうか。
猟奇的な彼女の癒えない心はなんだろうか。
序盤のアルコール乱用は心の叫びであるのか。
何かといえば「死んでみる?」
不器用な生き方が、見る者の共感を誘います。
豪快な場面では ドキドキ
コミカルな場面では ワラワラ
切ない場面 ウルウル
コミカルなのにラブロマンスで終盤まで楽しめます。
強がっている彼女の心に
深い悲しみがあることを、きっとあなたは理解する。
アルコール依存症の女性で強がっている方はいませんか?
癒えない悲しみはありませんか?
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スリ ★★
● 2000年 日本
アル中のスリと、彼を取り巻く男女の哀しくもおかしい人間模様を描いたドラマ。
今はアル中だが、伝説のスリとして名を馳せた海藤のもとに弟子志願の男が現われ、海藤は現役復帰するが…
主演 原田芳雄/風吹ジュン/真野きりな
2000年度キネマ旬報誌ベストテン第7位
主演男優賞及び助演男優賞受賞、芸術文化振興基金助成作品。
ハコ師と呼ばれた海藤(原田芳雄)は、今はアル中で右手が利かなくなり、同居人のレイ(真野きりな)の世話になっている初老のスリである。
断酒会にも参加を始めた海藤が、ある日スリの弟子入りを志願の青年してスリの極意を伝授する。
スリの専門用語にマクってあるんですね。膜?巻く?幕?撒く?…
それが何かは見てのお楽しみで。
電車の中でのスリのシーンが随所にあります。
プロのスリさん達の行動にはパターンがあるんですね。ビックリ仰天!
被害にあわないように彼らの行動を知り、予防策を考えなくては…
アルコール問題では断酒会での人間模様も織りまぜながら、人情とは何かを考えさせられます。
アルコール断酒会員発狂のある俳優(今では歌舞伎役者をされて、個性派俳優の超有名人)
セリフ「断酒会ってなんだよ!酒やめてなんになんだよ?あーゆってみろやー!」
時に断酒者は思うのかな。心理の奥深くに抑えている気持ちなのかな。
圧倒的な存在感の原田芳雄、 アクのある役では定評な石橋蓮司 、人間の深見に安定感がある風吹ジュンと俳優陣の演技には脱帽です。
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バード ★
● 1988年 アメリカ
30年代から50年代にかけて活躍した伝説サックスプレイヤー。若い頃から麻薬とアルコールに耽溺して心身の健康を損ない、幾度も精神病院に入院するなど破滅的な生涯を送ったチャーリー・パーカーの生涯を描いた作品。
主演 フォレスト・ウィテカー/ダイアン・ベノラ
88年カンヌ映画祭主演男優賞(F・ウィティカー)、特別優秀技術賞、88年米アカデミー賞録音賞受賞。
題名はチャーリー・パーカーの愛称、Bird 。
バードは、クリント・イーストウッドが監督および製作をつとめた傑作ジャズ・ムービー♪♪
ムードと刺激的な雰囲気、感情あふれる演奏で華がある作品でありながら、麻薬とアルコールにハマり自殺未遂、精神病院入院の繰り返す天才サックス者の生涯を大胆に再現。
当時の人種差別、家庭環境、夫婦、家族。
記憶の回想。ヘロイン中毒死した父の遺体.故郷の記憶。
バードの心の闇には光が届くことはなかったのか!!
55年3月12日、チャーリー.パーカーは亡くなった。死因は心不全、34歳没
麻薬におぼれたチャーリーの死亡時に、医師は彼の実年齢を数十年上回る推定年齢を出した。
限界までつらかったね….。
「助けてくれ ピリオド チャーリー・パーカー」
彼は引き裂かれ粉々になってしまった心を自分ではどうする事もできなかった。
助けてくれ。
2時間40分の長編映画です。ごゆっくり鑑賞できるときにどうぞ。
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毎日かあさん ★★
● 2011年 日本
人気漫画家・西原理恵子原作の感動のベストセラー、実写映画化!泣いてるヒマがあったら、笑おう。本音で生きるかあさんと、ちょっと変わった家族の感動の実話。
主演 小泉今日子/永瀬正敏
シリーズ累計150万部を突破する西原理恵子の代表作「毎日かあさん」を実写しています。
アルコール依存症の夫を支える家族の物語、西原役に小泉今日子。夫の鴨志田役に永瀬正敏が演じています。元夫婦の共演が話題になりました。
一家を支える大黒柱の漫画家女性とアルコール依存症の元戦場カメラマンの夫の日常をストーリー化しています。
子供たちの成長にぐっと胸が熱くなります。
不器用だけど憎めないお父さんに、西原さんの毒のある言葉の中に家族を思いやる気持ちがありブラックな笑いもあります。
「誰がおねしょしたのー!!」
ハハハ
「酒やめたら 一緒に暮らそう…」
…..
鴨志田さんはガンで2007年に腎臓癌のため42歳で死去されました。
西原さん二人の子供と過ごせて幸せだったと晩年伝えられたそうです。
私は鴨志田さんがガンに侵され、死期を考えるようになり、アルコール問題と本気で向き合え事ができたのではないかと思います。
アルコール問題と本気で向きあう。それが 依存症からの回復には必要不可欠だと改めて思います。
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喝采 ★★
●1954年 アメリカ
クリフォード・オデッツ原作によるヒット舞台劇の映画化。ビング・クロスビー、グレース・ケリーほか豪華キャスト!大人が楽しめる充実作品。
主演 ビング・クロスビー/グレース・ケリー/ウィリアム・ホールデン
1954年アカデミー賞 主演女優賞/脚色賞
幼い息子を失ったショックでかつてミュージカル・スターのフランク(ビング・クロスビー)は酒浸りの日々。
妻のジョージー(グレース・ケリー)は必死に支えているが、誰からも認められずに孤独な日々を過ごす。
そんな彼に出演の依頼がくる。公演期間中はアルコールを断つことが条件として契約を結ぶが…
彼にとっては過去の栄光がプレッシャーになる?
失われた自信を取り戻すことができるのか?!!
ジョージーはなぜ彼を支え続けるのか?
劇中に妻も悩み苦しみ、女性として愛されたい感情に気が付きます。彼女の孤独は癒されるのか?
アルコール依存症を発症した時、パートナーや家族はだれもこの日々の苦しみを理解できないと孤独になります。
支えってなんだろうか?支え方にもたくさん方法はあるんですね。
別れも一つの支えなのかも。
アカデミー賞を取ったグレース・ケリーの気品ある美しさと演技に酔います。
ビング・クロスビーの甘い歌声とミュージカルに酔います。
味わい深い映画に アルコール抜きで 酔ってください。
修羅場をくぐりぬけた恋する大人には、ラストシーンはなんとも印象深いですよ。
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バーフライ ★★★
● 1987年 アメリカ
『バーフライ』(原題: Barfly)アメリカの詩人、作家である、ヘンリー・チャールズ・ブコウスキー(Henry Charles Bukowski, 1920年8月16日 – 1994年3月9日)が脚本を手がけた作品。
ブコウスキーの幼年時代、 父親はしばしば失業状態にあり、ブコウスキーによれば、父親から虐待を受けていたという。
1955年、長年にわたる大量の飲酒がたたり、出血性の潰瘍で入院する。 退院したころからまた詩を書きはじめる。
彼の作品はアルコールを扱った作品が多々ある。
作家の才能を持ちながらも酒浸りの日々を過ごす作家のヘンリー(ミッキー・ローク)と人を信じられない女性のワンダ(フェイ・ダナウェイ)を中心としたラブストーリー。
場末のバーに集う人々の表情をおっている。
ミッキー・ロークが酒に溺れる若き作家役に挑んだ衝撃作!
主演 ミッキー・ローク/フェイ・ダナウェイ
舞台はL.Aのダウンタウン~ 夜に酒場に集まる人々の価値観がコトバ少なく表情であらわされています。
さまよい人たちは、酒に何をもとめているのか。
ヘンリーとワンダは愛に無縁で、酒だけが友達, 二人が互いに強く惹かれていく…
優雅な暮らしはいらない、いや、その空間は自分には居心地がわるく感じてしまう。
彼の求めているものは….酒と彼の心の色と同じ空間なのかもしれません。
以前、わたしも遭えて酒場に足がむいた。 心の色を自分で変えていかなくてはいけない。居心地のいい場所が自分と周りの人が幸せになれる場所でありますように。
そう改めて思うことができました。
アルコール依存症やアル中などの言葉は作品の中にでてきませんが、
いや、ヘンリーさん~あなた~まったくもってアルコール依存症ですから!!残念!!
ずーと 飲んでいます。飲酒運転しています。喧嘩ふっかけます。 画面からアルコール臭が漂うくらい?ほんまに。
barfly=バーに入りびたりの人、バーでただ酒をせびる飲んべえ
人はそれぞれですけれども。
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ラウンド・ミッドナイト ★
●1986年 アメリカ・フランス
伝説のジャズ・サックス奏者のデクスター・ゴードンが主演。ハービー・ハンコックがアカデミー作曲賞を受賞し、デクスター・ゴードンもアカデミー主演男優賞にノミネートされた作品。
実在のジャズ・ピアニスト、バド・パウエルがパリで活動していた時期のノンフィクション!!
主演 デクスター・ゴードン/フランソワ・クリュゼ
50年代のパリを舞台に、ジャズ・ミュージシャンのデイル・ターナー(デクスター・ゴードン)と、デイルの音楽を愛しサポートする青年フランシス(フランソワ・クリュゼ)の友情を描く。
アルコール依存のデイルは仕事仲間から酒を止められているが、飲んでは病院にて保護される。
そんな彼をフランシスは献身的に寄り添い支えることになる。友情の中に真の信頼が生まれる。
二人が生活するシーンなどとても心が温まるシーンの連続です。セリフ一つに癒される。
酒を止める事は本人の意思がなければできない。
その意思には信頼できる人との出会いが必要不可欠ではないかなとおもいます。
自助グループでの出会い、家族の一人、友人、医師、カウンセラーなど…
主演に本物のジャズ・マンであり映画初出演のデクスター・ゴードンの演技には穏やかの凄味があります。アカデミー賞にノミネートは納得です。
彼は1950年代後半は麻薬の影響でスランプとなり、紆余曲折な音楽活動をしていました。その後1986年『ラウンド・ミッドナイト』で主役を務めました。
デクスター・ゴードンの演技はまさに自分の分身なのではないのかと思ってしまいました。
ジャズ奏者の舞台裏を覗き、音楽の空間で生まれる笑顔に癒されます。
特にジャズ愛好の方には楽しめる作品です。
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ペイ・フォワード 可能の王国 ★
● 2000年 アメリカ
「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、何をする?」ひとりの少年のアイデアが善意の積み重ねが世界を変える。
主演 ケヴィン・スペイシー/ヘレン・ハント/ハーレイ・ジョエル・オスメント
11歳の少年トレバー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、担任のシモネット(ケヴィン・スペイシ)先生から「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、何をする?」と問い掛けられる。
それは、 人から受けた親切や厚意を、受けた相手に返すのではなく、悩みや悲しみを抱えている人へ手助けをする、次へとつなげていくこと。
誰かに親切や厚意を受けたとき、1人の人間が3人の人間に親切をし、さらにそれぞれ親切を受けた者が3人に親切をしていくというもの。
はたして、善意の輪は広がりをみせるのか?
映画のテーマ 親切の広がり以外に アルコール問題も考えさせられる映画です。
トレバーの父は家出中でありDV男でありアルコール依存症、母アーリーン(ヘレン・ハント)もアルコール依存症。
父が一時帰宅するシーンで「しばらくアルコールは飲んでいない、一緒に生活をしていこう」
トレバーは穏やかな生活ができなくなる(夫婦間の暴力)ので、彼なりの反抗態度をだしている。
母アーリーンは夫は反省しているので、もう一度、一緒に生活していこうと同居生活を受け入れる。
となるが…
結局は元の木阿弥…
一度出来あがってしまった夫婦のコミュニケーションパターンは、プラスな事でも!マイナスな事でも!そう簡単には変わりませんもんね…
アルコール依存症の親をもつ子供たちが成長し大人になると、一部の方に自身がアルコール問題を抱えたり、アルコール問題のある人と結ばれたりするパターンが存在します。
それは 知らず知らずのうちにコミュニケーションパターンを学んでいるのでは…
映画にてアーリーンの母は路上生活者でアルコール依存症である。アーリーンとアーリーンの母が過去を振り返り会話をするシーンがあります。ACの方には賛否ある場面だとおもいますが二人の想いに胸を打つ!!
振り返る事で過去の出来事を理解して、今の気持ちを伝え、未来へつなげる…
それと 心に響いたセリフ シモネット先生「子供の頃(暴力をみたり暴力をされた痛みも心に傷になるが)愛されない事は深い心の傷になる」
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